いわきFC後半一気!プレスで勢い、赤星が千金弾 天皇杯県代表決定戦

 

 12日に福島市で行われた、サッカーの天皇杯JFA第99回全日本選手権県代表決定戦・第24回県選手権大会決勝では、4年連続同じ顔合わせとなった福島ユナイテッドFCといわきFCが対戦。盤石の試合運びを見せたいわきが福島を下し、3年連続で県王者の座に就いた。

 食らいついた「汗かき屋」

 いわきのFW赤星魁麻(かいま)が献身的な働きでチームを勝利に導いた。打点の高いヘディングと仲間と連動した飛び出しで2得点に絡んだほか、最前線での体を張った守備でも存在感を放った。「自分の持ち味を出し切れた」と充実の表情だった。

 「自分の得点でチームを勝たせる」。普段からそう意識する通り、この日も人一倍の執着心でボールに食らいついた。前半27分にペナルティーエリア内での競り合いでオウンゴールを誘うと、後半23分にはFW吉田知樹との連係から得点。その後も相手のバックパスに走り込むなど、足を止めずに相手ゴールに迫り続けた。

 持ち前の献身性は守備でも光る。立ち上がりに福島から自陣の空いたスペースを狙われると、前線でのプレスで相手の攻撃の芽を摘みチームに落ち着きを与えた。

 体の強さを生かしボールに食らいつくプレーは熊本工高在籍時から磨いてきた最大の武器。その武器が「90分間走り続けるサッカー」を掲げるいわきのスタイルにもはまり始めた。「ボールを追いかける自分らしさを見せたい」と赤星。自身初の天皇杯でも「汗かき屋」として走り回る覚悟だ。