感謝の思い胸にプレー!須賀川・有我 恩返し...初戦突破立役者

 
7回に勝ち越し点を挙げる内野安打を放ち笑顔を浮かべる有我=19日、白河グリーンスタジアム

 「支えてくれた人に恩返しするには野球で貢献するしかない」。19日に行われた福島夏季高校野球大会第2日。須賀川の有我朝陽(あさひ)(3年)は周囲への感謝の思いを胸にプレーし、初戦突破の立役者となった。

 昨年の東日本台風で須賀川市の自宅は床上浸水。2階は無事だったが、親戚の家に寝泊まりする日々が約1カ月続いた。チームメートからは気遣う連絡があり、家族は「家のことは気にするな」と言ってくれた。

 野球道具は無事で練習に打ち込んだが、今年に入って新型コロナウイルス感染症が拡大し、部活動は休止。それでも有我は「この期間にどれだけ成長できるか」との思いでバットを振り続けた。

 迎えた最後の夏の初戦。主軸として長打力が持ち味の有我だが、この日は盗塁や適時内野安打など、走力でチームの得点に貢献した。「足にはあまり自信がない」と苦笑いしつつ「打撃の調子は上がらないが、チームバッティングに徹した」と振り返った。7回からはマウンドに上がり、仲間の好守に支えられながら、試合を締めくくった。

 攻守での活躍に「気持ちの部分が成長した」と感じたという有我。「一戦一戦を大事にして、優勝したい」と話す表情は輝いていた。

 【7月19日の試合結果】福島2020夏季高校野球大会・第2日

おすすめPickup!ニュースの『玉手箱』

男女敗退、パリ五輪持ち越し 3人制バスケ予選