須賀川、晴れやか『夢』託す 光南ナインへ「絶対優勝しろよ」
「絶対優勝しろよ」。最後の打者となった須賀川の主将大越琢朗(3年)は、同じ県南地区の光南ナインに夢を託した。
試合終了後の整列で思いを言葉にした大越。新型コロナウイルスの影響による休校期間中には、大信球場(白河市)に両校の部員が集まって自主的に合同練習をしていた仲。多くの人数が集まったことで混合チームをつくって練習試合を行うこともあった。
それだけに、互いのチームの苦難や成長を知る大越は思う存分、練習の成果を試合にぶつけた。「今まで何万回もバットを振ってきた。後悔はしたくなかった」。大越は九回、最後の打席で3年間の思いを込めてバットを振った。結果は三振だったが、どこか晴れやかな気持ちだった。
「光南は打撃も投手も良くて最後は気持ちしかなかった」。同じ地区の強敵は最後まで倒せなかったが、大越は高校最後の夏に完全燃焼した。