高校野球福島大会幕開け 「球児の夏やって来た」3年ぶり一斉行進

 
開会式で3年ぶりに一斉行進する各校の選手=9日、郡山市・ヨーク開成山スタジアム

 第104回全国高校野球選手権福島大会が9日、郡山市のヨーク開成山スタジアムで開幕した。開会式では、新型コロナウイルスの感染拡大で中止されていた登録選手全員による一斉行進が3年ぶりに行われ、夏の甲子園出場を懸けて連合1チームを含む69校68チームの熱い戦いが始まった。

 昨年優勝の日大東北を先頭に選手が行進した。統合により現在の校名で挑む最後の「夏」となる保原、二本松工、田島も校旗を高々と掲げた。続いて各校の選手が一斉行進し、観客から大きな拍手が送られた。

 田村―福島西の開幕試合は、乱打戦を制した田村が13―8で福島西を下し、2回戦に進出した。

 日程は、前期が9~12日、後期が17~26日。同スタジアムをメイン会場に計5会場で行われる。決勝は26日に同スタジアム。午前11時開始予定。

 68チーム堂々

 いつもの夏にまた一歩近づいた。9日開幕した第104回全国高校野球選手権福島大会。郡山市のヨーク開成山スタジアムで行われた開会式では、3年ぶりに選手全員の一斉行進が行われ、スタンドにも多くの保護者や高校野球ファンが詰めかけた。

 開会式では、昨年優勝の日大東北を先頭に全68チームの選手たちが堂々と行進した。最後の夏に挑む3年生は、新型コロナウイルスの感染拡大が始まった苦難の年に入学。対外試合ができなかったり、練習時間が制限されたりと、思うような環境でプレーすることができなかった。

 開会式後の開幕戦を勝利で飾った田村の渡辺敦也主将(3年)は「一斉行進は鳥肌が立ち、わくわくした気持ちになった。コロナ禍の中でも多くの方々に支えられてここに立てていることに感謝したい」とうれしさをにじませた。

 今大会も感染症対策として各球場ごとに上限を設けて観客を受け入れるが、声を出しての応援はできない。出場する息子の姿を見ようと県外から球場に駆けつけた阿部佳奈さん(43)は「最後の夏に開会式で行進する姿を見られてうれしかった。悔いのない夏にしてほしい」と願っていた。

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