すむ場所で汚染異なる

 

 原発事故以降、水産物に対する放射性物質の調査が週1回程度、継続的に行われています。

 海水魚はその種類によって、海の表層、中層、底層と主にすむ場所が異なります。原発事故直後は海洋に放射性物質が流出し、周辺に広がりましたが、その後、海底に移動しました。そのため、水産物の汚染が残りやすいものと、残りにくいものが分かれます。

 海水魚については、すむ場所が「表層か、中層か、底層か」「回遊魚か沿岸の魚か」、その他の海藻類や無脊椎動物(タコ・エビ・イカなど)かに分けると現在の傾向がつかみやすいです。検査結果もそれに合わせて公開されています。

 前回は表層の魚の汚染がほぼなくなったことを紹介しました。回遊魚も同様です。福島県の沖合を含めて広く回遊するカツオ、サバ、サンマなどの魚は、福島県沖だけではなく、他の県の主要な水揚げ港においても週1回程度のモニタリングが継続的に行われていますが、これまで基準値を超過したことはありません。