クマ、指定管理鳥獣に追加 福島県内の目撃は前年比3倍

 

 伊藤信太郎環境相は16日の閣議後記者会見で、2023年度に過去最多の人的被害をもたらしたクマを「指定管理鳥獣」に追加したと発表した。絶滅の危機が高い四国のツキノワグマは除く。都道府県による捕獲や生息状況の調査事業が国の交付金の対象となる。伊藤氏は支給時期について「今秋のクマの出没に間に合うように準備を進めたい」と説明した。

 県内、出没注意報を発令

 福島県内で今年、県警に寄せられたクマの目撃情報は33件(15日現在)となっており、前年同期比で3倍の多さ。県警によると、月別は1月が9件、2~4月が各8件となっている。

 今年は例年より早い時期からクマの活動が活発になっているとみられる。県は今月1日から7月31日まで県内全域を対象に「ツキノワグマ出没注意報」を発令している。

 県警の黒田典男地域部長は「単独で入山せず、クマ鈴やラジオで音を出すなどの注意をしてほしい」と対策を呼びかけている。