【聖光学院12連覇・雪辱の夏(中)】上位進出の鍵は4投手飛躍

福島大会でけがからの完全復活をアピールしたエース衛藤
福島大会で6試合中5試合に登板した。最長21イニングを投げたのは2度の右肘手術から復活を遂げた背番号1、衛藤慎也(3年)だった。
衛藤は選抜大会(センバツ)で前年に手術した右肘痛が再発した。大会直後に再手術を行い、春の東北大会で復帰。福島大会では準々決勝のいわき光洋戦で完投勝利を挙げるなど甲子園に向けて徐々に調子を上げてきた。衛藤の持ち味は肩の強さと、どっしりとした下半身。安定したフォームから投げ込む直球と変化球の切れは故障を経ても健在だ。
衛藤の離脱による"けがの功名"もあった。センバツでは衛藤を欠いた2回戦で東海大相模に12失点。投手陣の層の薄さが響いたが、春の県大会を衛藤抜きで乗り切ったことで、センバツでは頼りなさがあった右上手の上石智也(3年)、左横手投げの高坂右京(同)にもチームを背負う自覚が生まれた。多彩な変化球を持つ左腕須藤翔(2年)、球威のある川口堅(3年)も甲子園に向けて楽しみな存在となった。
ただ、福島大会決勝でも、先発高坂の制球が定まらないと見るや、斎藤智也監督は前日の準決勝で56球を投げた衛藤を4回から登板させるなど、背番号1への信頼は群を抜いている。勝ち進めば衛藤への負担はどうしても重くなる。甲子園での上位進出は4投手の飛躍が鍵となりそうだ。
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