「介護保険料」55市町村増額 福島県特有の健康課題も浮き彫り

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 4月に3年ぶりに改定された65歳以上の介護保険料(基準月額)について、県内59市町村のうち55市町村で増額となり、据え置きは4町村にとどまった。県のまとめで分かった。特に原発事故で避難指示が出た双葉郡の保険料が高い傾向にあり、高齢化の進行に伴う介護サービスの利用増加に加え、仮設住宅への避難で運動の機会が減少するなど本県特有の健康課題も浮き彫りとなった。

 65歳以上の介護保険料は市区町村や広域連合ごとに決まり、3年に1度見直される。第7期(2018~20年度)の基準月額の県平均は6061円で、第6期に比べ469円の増額。県平均は介護保険制度が始まった00年度以降、上昇が続いており、増加率は00年度の約2.55倍(3683円増)となっている。

 市町村別で月額6000円以上は34市町村に上り、14町村だった第6期の約2.43倍。最も高かったのは葛尾村の9800円で2300円の増額だった。村は「避難生活の影響で要介護・要支援認定者数が増えている。被保険者の数も少ない」(住民生活課)と分析。双葉郡8町村では5町村で8000円を超えており、県は健康体操の促進や重症化防止に向けた自治体への他職種連携によるケア会議の立ち上げ支援など介護予防の取り組みを進める考えだ。

 一方、最も低かったのは檜枝岐村の4500円(1160円の増額)で「人口が少ないことや介護事業者が1社でサービスの提供が限られる」(住民課)とする。据え置いたのは柳津町、西郷村、中島村、矢吹町の4町村で、柳津町の担当者からは「健康体操などに取り組んでおり、住民の健康づくりへの意識も高い」(町民課)との声もある。

 県は少子高齢化で今後も介護保険料は上昇すると見込む。特に25年は団塊の世代が75歳以上となり、見通しは厳しい。このため本年度から、高齢者の自立支援に向けた拠点を整備し、住民主体の介護予防活動の全県への浸透を図るなど、元気な高齢者を増やす取り組みを加速させる。

 県は「介護の必要な人が必要なサービスを受けられるよう部局連携で取り組む」(介護保険室)としている。