健康経営「財産は人」 優良3事業所を表彰

 
福島民友新聞社賞に選ばれ、中川社長から賞状を受ける吉田常務(右)

 県は8日、従業員の健康増進に取り組む「健康経営」の本年度優良事業所のうち、特に優れた三つの事業所の表彰式を福島市で行った。最高賞の知事賞に輝いた鈴木建設(白河市)、福島民友新聞社賞に選ばれたハシコー梱包運輸(鏡石町)、福島民報社賞の陸奥テックコンサルタント(郡山市)をたたえた。

 内堀雅雄知事と福島民友新聞社の中川俊哉社長らが、各社の代表者に賞状を手渡した。内堀知事は「従業員の健康を維持することは生産性の向上や会社のイメージ向上にもつながる」と述べ、中川社長は「企業の財産は人。報道を通じて健康経営の取り組みを盛り上げていく」と述べた。

 職場の取り組み紹介

 表彰式後、受賞企業の代表者と内堀知事、中川社長、全国健康保険協会(協会けんぽ)福島支部の遠藤隆男支部長らが懇談に臨み、健康経営の普及に向けて意見を交わした。

 鈴木建設の鈴木清次社長は「ふくしま健民アプリ」の活用によって「社員のコミュニケーションが増え、社内の雰囲気が良くなり、生産性も向上した」と述べた。働きやすい職場づくりへの意欲も語った。

 ハシコー梱包運輸の吉田英徳常務は、体調不良をきっかけに事故が発生したと、健康経営に着手したきっかけを紹介。「特別なことをしているわけではないが、今後も当たり前を継続していきたい」と話した。

 陸奥テックコンサルタントの伊藤清郷社長は、階段での移動など社員の健康意識が高まり、社内のメタボリック症候群の割合が減少したとし「今後も数値目標を設定し、達成できるように努める」と述べた。

 中川社長は、福島民友新聞社のウオーキング事業を紹介。事業所ごとの参加を呼びかけ「この事業を活用してもらい、一緒に健康経営を実践していきたい」と語った。内堀知事は「メタボ率」が全国ワースト4位など「健康に向けた伸びしろがあり、劇的な改善も目指せる」と強調、健康長寿県の実現へ協力を求めた。