全国中学ハンド、熱戦火ぶた 福島県代表、能登への思い胸にプレー

 
復興への思いを胸に力強いプレーを見せる福島一中の選手ら

 能登半島地震を受けて富山県氷見市に代わり、福島県開催となったハンドボールの第19回春の全国中学生選手権大会(春中ハンド)は24日、福島市のあづま総合体育館をメイン会場に熱戦の火ぶたが切られた。選手たちはプレーできる喜びをかみしめながら、白熱した試合を繰り広げた。

 試合初日のこの日は、本県から1回戦に男子の福島一と女子の郡山一が登場した。福島一は神森(沖縄)に26―35、郡山一は緑ケ丘(奈良)に11―21でともに敗れたが、地元の声援を受けながら最後まで粘り強く戦った。

 福島一の角田偉知郎(いちろう)主将(2年)は「自分たちは本県開催となったことで出場のチャンスが巡ってきた。能登半島地震で被災した人たちを思い、スポーツの力を信じて諦めずに戦った」と振り返った。

 男子では石川県代表の寺井も1回戦に登場した。石川県では代表決定戦の会場が避難所になった影響で試合の開催時期がずれ込み、同校も遠征が中止になるなどの影響を受けたという。初戦で敗れたが川畠巧主将(2年)は「大会が中止になるかもしれないという不安もあったが、全国で戦えたことはいい経験になった」と語った。

 また各会場には、被災地支援につなげようと縁起物の起き上がり小法師(こぼし)を模した募金箱が設けられた。会場運営を担う地元の中学、高校生が来場者に善意を呼びかけた。

 25日は男女の2回戦32試合が行われる。県勢は男子の清水と石川、女子の石川と北信が登場する。

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