7年連続日本一!福島県の日本酒 全国新酒鑑評会、金賞22銘柄

 

 酒類総合研究所(広島県東広島市)は17日、2018酒造年度(18年7月~19年6月)の日本酒の出来栄えを競う「全国新酒鑑評会」の審査結果を発表した。本県は、特に優れていると評価された金賞酒に22銘柄が選ばれた。金賞銘柄数は都道府県別で最多となり、7年連続の「日本一」に輝いた。全国初の6年連続だった昨年度の快挙を塗り替え、新たな歴史を刻んだ。

 本県の金賞銘柄数最多は通算9度目。全国から857点の出品があり、入賞は416点。金賞は237点。本県の入賞数は新潟の32点に次ぐ31点だった。都道府県別の金賞数は秋田18、兵庫16、新潟15、長野14。

 酒の品質を左右する原料米はその年によって特徴が異なるが、県ハイテクプラザ会津若松技術支援センターの指導を踏まえ、各蔵元が連覇を重ねるごとに判断力と対応できる技術を身に付け、快挙を生んだ。

 2001酒造年度以降の金賞受賞では、「奥の松」の東日本酒造協業組合(二本松市)が11年連続で県内最多の17度目。国権酒造(南会津町)が12年連続15度目。金水晶酒造店(福島市)名倉山酒造、鶴乃江酒造(会津若松市)豊國酒造(会津坂下町)が13度目の金賞を獲得した。寿々乃井酒造店(天栄村)は初の金賞だった。

 7連覇の快挙を受け、福島市のコラッセふくしまにある県観光物産館では、受賞蔵元の日本酒が来場者に振る舞われた。

 各蔵元、技術向上し達成

 有賀義裕県酒造組合会長 歴代会長の強いリーダーシップや各蔵元の技術の向上、他には負けないという強い意志で達成できた。各蔵元が情報交換を密に行っている上、今年はコメの出来と気候もよく、順調に仕込むことができた。来年、再来年と連覇を伸ばしたい。

 県民の大きな希望、誇り

 内堀雅雄知事 これまでの努力、素晴らしい精進に心から敬意と感謝の意を表する。復興を成し遂げようとする県民にとって大きな希望、誇りで、福島プライドそのものだ。各蔵元の連携と競争を両立し、これからも福島復興のトップリーダーとして頑張ってほしい。

 【福島県の金賞銘柄】
金水晶:金水晶酒造店(福島)
寿々乃井:寿々乃井酒造店(天栄)
廣戸川:松崎酒造(天栄)
雪小町:渡辺酒造本店(郡山)
さかみずき:たに川酒造(郡山)
あぶくま:玄葉本店(田村)
三春駒:佐藤酒造(三春)
東豊国:豊国酒造(古殿)
奥の松:東日本酒造協業組合(二本松)
会津中将:鶴乃江酒造(会津若松)
名倉山:名倉山酒造(会津若松)
嘉永蔵大吟醸:末廣酒造嘉永蔵(会津若松)
会津宮泉:宮泉銘醸(会津若松)
会津吉の川:吉の川酒造店(喜多方)
大吟醸きたのはな:喜多の華酒造場(喜多方)
國権:国権酒造(南会津)
開當男山:開当男山酒造(南会津)
田島:会津酒造(南会津)
稲川:稲川酒造店(猪苗代)
榮四郎:榮川酒造磐梯工場(磐梯)
萬代芳:白井酒造店(会津美里)
學十郎:豊國酒造(会津坂下)