宮泉銘醸が2部門で最優秀 インターナショナル・サケ・チャレンジ

 
トロフィー受賞酒を手に喜びを語った宮森専務

 日本酒の国際化に向けた鑑評会「第16回インターナショナル・サケ・チャレンジ」の審査結果が16日発表され、宮泉銘醸(福島県会津若松市)が純米酒と純米吟醸酒の2部門で最優秀の「トロフィー賞」を獲得した。

 鑑評会は日本酒に対する国際的な理解や認識を向上させ、流通と販売を促進するため毎年開かれている。

 熟成酒、大吟醸・吟醸酒、純米酒、純米大吟醸酒、純米吟醸酒、プレミアム酒、発泡酒の7部門に計165点の出品があり、日本人と海外の審査員が外観、香り、味わいと総合的印象を含め評価した。金賞、銀賞、銅賞を選び、金賞の中から各部門1点のトロフィー賞を決定した。

 県内の入賞酒次の通り。

 ◇大吟醸・吟醸酒 ▽銅賞=「大吟醸 玄宰」(末廣酒造)「月と虹」(矢沢酒造店)「花春 山田錦 大吟醸」(花春酒造)「笹の川 瞬香秀凍 大吟醸生酒」(笹の川酒造)

 ◇純米酒 ▽トロフィー賞・金賞=「會津宮泉 純米酒」(宮泉銘醸)

 ◇純米大吟醸酒 ▽銀賞=「純米大吟醸ゆめのかおり」(末廣酒造)「會津宮泉 純米大吟醸 鑑評会出品酒」(宮泉銘醸)「千駒 純米大吟醸」(千駒酒造)▽銅賞=「結芽の奏 純米大吟醸 フルーティー」(花春酒造)

 ◇純米吟醸酒 ▽トロフィー賞・金賞=「會津宮泉 純米吟醸」(宮泉銘醸)▽銀賞=「笹の川 瞬香秀凍 純米吟醸 生」(笹の川酒造)

 ◇プレミアム酒 ▽銀賞=「花春純米大吟醸 山田錦 磨き40」(花春酒造)

 宮森専務「妥協せず理想目指していく」

 宮泉銘醸の宮森大和専務(43)は「純米と純米吟醸の二つを同時に受賞できたことは非常に光栄」と喜びを語った。

 「妥協しない酒造りをしている」と宮森専務。「會津宮泉 純米酒」は2020(令和2)年にも最高賞を受けている。全国的に日本酒造りのレベルが上がっている中で、2部門で最高賞を受賞するという高い評価を手にした。

 蔵の清掃など、日本酒の仕上がりに影響する環境管理は手間もかかるが、良い酒を造るためには労を惜しまない。宮森専務は「スタッフ全員が真面目。いいチームです」とたたえる。ダブル受賞の快挙にも舞い上がることなく「これからも、常に自分たちがおいしいと思える理想の酒を目指していく」と話した。

 「會津宮泉 純米酒」はフルーティーでコクのある味わいで、「會津宮泉 純米吟醸」は爽やかできれいな味わいが特長。純米酒は全国の酒販店で扱っており、純米吟醸は蔵限定で販売している。