花泉酒造が準グランプリ 全米日本酒歓評会「大吟醸A」部門

 
準グランプリを獲得した「ロ万純米大吟醸原酒一回火入れ」

 海外で最も長い歴史がある日本酒の審査会「全米日本酒歓評会」の結果が6日発表され、本県からは花泉酒造(南会津町)の「ロ万(ろまん)純米大吟醸原酒一回火入れ」が大吟醸A部門(精米歩合40%以下)で2位に当たる準グランプリに輝いた。

 198蔵元から大吟醸A、大吟醸B(精米歩合50%以下)、吟醸、純米の4部門に計578点の出品があった。金賞に141点、銀賞に137点を選出し、金賞の中から各部門でグランプリ1点、準グランプリ2点を決めた。審査員は県酒造組合の鈴木賢二特別顧問らが務めた。

 歓評会は日本酒文化を米国などに広める国際酒会が全国新酒鑑評会に倣い、2001年から開催している。

 花泉酒造「世界発信」できる自信に

 大吟醸A部門で準グランプリを受賞した花泉酒造。大吟醸B部門でグランプリに輝いた2021年に続く栄誉に、星誠社長(47)は「付き合いのある農家や購入いただいているお客さん、酒販店など、お世話になっている人たちのおかげで達成した結果で、喜ばしい」と感謝の思いを口にした。

 受賞酒の「ロ万純米大吟醸原酒一回火入れ」には、県オリジナル酒造好適米「福乃香(ふくのか)」を使用。もち米4段仕込みで醸造し、本県の自然の恵みを味わうことができる日本酒に仕上げた。「本県のコメが海外で認められたことに価値がある」と星社長。「福乃香の栽培農家にとって、今回の受賞は励みになると期待したい。福乃香使用の日本酒を『世界発信』できる自信になった」と胸を張った。


■各部門グランプリと本県の入賞酒
 ◇大吟醸A ▽グランプリ=「大吟醸山荘」(愛知県・鶴見酒造)▽準グランプリ=「ロ万純米大吟醸原酒一回火入れ」(花泉酒造)▽金賞=「大吟醸雫酒十八代伊兵衛」(奥の松酒造)「純米大吟醸杏」(末廣酒造)

 ◇大吟醸B ▽グランプリ=「越前岬大吟醸」(福井県・田辺酒造)▽金賞=「皐ロ万純米大吟醸一回火入れ」(花泉酒造)▽銀賞=「純米大吟醸ゆり」(鶴乃江酒造)

 ◇吟醸 ▽グランプリ=「燦爛純米吟醸夢ささら」(栃木県・外池酒造店)▽金賞=「寫樂純米吟醸赤磐雄町」(宮泉銘醸)「会津士魂純米吟醸福乃香」(名倉山酒造)「人気一ゴールド純米吟醸」(人気酒造)「純米吟醸奈良萬酒未来」(夢心酒造)▽銀賞=「純米吟醸からはし山田錦」(ほまれ酒造)「喜多方テロワールEPISODE3」(同)「名倉山純米吟醸善き哉」(名倉山酒造)「会津中将純米吟醸夢の香」(鶴乃江酒造)

 ◇純米 ▽グランプリ=「今錦中川村のたま子特別純米」(長野県・米沢酒造)▽金賞=「会津男山回純米酒夢の香」(男山酒造店)▽銀賞=「寫樂純米酒」(宮泉銘醸)「名倉山純米酒月弓」(名倉山酒造)「特別純米」(奥の松酒造)