「酸蝕症」 柑橘類の過剰摂取などで

  このエントリーをはてなブックマークに追加 

 「酸蝕症(さんしょくしょう)」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。最近ではテレビでもよく耳にするようになってきました。「むし歯ではないのになぜか歯が溶けている」といった症状が特徴です。

 東京医科歯科大などの調査では日本人の約26%、つまり4人に1人が罹患(りかん)しているとされていますが、あまり認知されていないのが現状ではないでしょうか。

 一般的な症状としては、前歯では、歯の表面のエナメル質のつやがなくなり、さらに進行すると歯の先端が欠けたり、歯の根元に範囲の広い穴が開いたりします。奥歯では、かむ面が杯状に陥没するのが特徴で、詰め物が装着されている場合は、歯との境目に段差が生じてきます。

 原因としては、柑橘(かんきつ)類や酢飲料、炭酸飲料などの酸の過剰摂取であったり、嘔吐(おうと)や胃症状、職業上で酸を扱う場合などが挙げられます。

 予防には原因を把握し、その原因の酸による侵襲の頻度や、程度を減じることにあります。食品が原因の場合は、摂取の回数や頻度を減らす、摂取の時間を短くするなどの工夫が必要です。

 酸蝕症は痛みなどの症状が出にくいため、早期発見が容易ではありません。気になる症状がある方は、お早めに歯科医師に相談してみましょう。

 (県歯科医師会)