良質の酒造り祈願、9蔵元参加 西会津・松尾神社で「上卯祭」

 
各蔵元が持参した瓶などに御神水を注ぐ沼沢宮司(左)

 酒造りの神を祭る松尾神社(沼沢文彦宮司)の秋の大祭「上卯(じょうう)祭」は7日、西会津町の同神社で行われた。会津地方の蔵元の代表らが質の良い酒造りができるように祈願した。

 会津若松、喜多方、会津坂下、西会津の4市町から蔵元9社の代表らが参加。沼沢宮司が同神社境内の湧き水からくんだ「御神水」を神前に供えた。蔵元の代表らが玉串をささげて参拝し、沼沢宮司が各蔵元に御神水を分けた。この水で仕込むと良質な酒ができるとされる。

 同神社は京都府の松尾大社の流れをくむ県内唯一の神社。江戸時代から、酒造りのために新潟から会津に入る越後杜氏(とうじ)が11月の「卯の日」に同神社を訪れ、祈りをささげてから蔵へと向かったとされる。1998(平成10)年から神事として毎年行われている。