乳幼児からのむし歯予防

 

 シーラント処置など有効

 わが子にはむし歯で痛い思いをさせたくない、大人になるまで真っ白できれいな歯を保ってほしい―お父さん、お母さん方はそのように願っていると思います。ではどうしたら、むし歯のない健康な歯を育てていくことができるのでしょうか。

 子どものむし歯は、歯の生え始めのころから、むし歯の原因菌(ミュータンス菌)が、周りの大人から子どもへと感染することで発症します。一度感染し繁殖した原因菌は歯磨きだけで減らすことは難しく、一生むし歯になりやすい体質となってしまいます。できれば幼少期に感染しないことが理想ですが、菌の感染力は強く、感染を完璧に防ぐことは容易ではありません。

 そこで、多少の菌に感染した状態でも、専門的な器具による歯の清掃やシーラント処置(奥歯のかみ合わせ部分の溝を埋めるむし歯予防の処置)、また高濃度のフッ素塗布による菌が繁殖しにくい状態の保持などにより、丈夫な歯の成長を促すことができます。

 また、毎日の正しい歯磨きで、むし歯のリスクを格段に減らすことができます。日ごろの仕上げ磨きに自信がない場合は、歯科医院でチェックしてもらってください。

 乳歯や生え始めの永久歯は、歯の質が柔らかくむし歯になりやすい時期です。この時期を健康に過ごすことができれば、むし歯の原因菌も繁殖しにくく、丈夫な永久歯の土台を築くことができます。健康な歯の成長は、乳幼児期で決まると言っても過言ではありません。(県歯科医師会)