臓器の免疫的障害も

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 歯周病 

 歯周病のかかりやすさとは何によるものでしょう。遺伝的、あるいは口の中のケアの方法でしょうか。

 私たちの体は、血管や細胞に関わる防御のメカニズムによって、歯周病菌の感染から守られています。

 歯周病菌は、いろいろな菌が塊となっている構造体の中に、そのほかの体に良い菌なども共生し、混じり合って存在しています。菌が一時的に増えても、血管中のT―リンパ球が殺菌し、周りの細胞から集まったマクロファージ(白血球の一種)が、食作用(細胞が菌やその他の固形物を取り込む作用)を発揮します。

 丈夫な歯ぐきを受け継ぐ遺伝子は、細胞の核にある染色体上に規則正しく並んでおり、常に歯周環境に適した情報を取り込んで、元通り修復するよう働きます。この本来備わっているはずの体の仕組みにより、悪い菌をたたいて、できるだけ良い菌を増やすようにして感染を防いでいるのです。

 しかし、歯周組織に悪影響を及ぼす物質にさらされ続けると、遺伝子の組み換えや他の遺伝子を傷つけたりすることもあります。

 みがき残し、不衛生な口腔(こうくう)環境、栄養不良、運動不足などが常態化すると、免疫応答(生体反応の一種)に変化が生じ、炎症は慢性化してしまいます。さらに、炎症巣の感染菌により、あらゆる臓器に免疫的障害を引き起こすことも考えられます。

 口の中の衛生状態を良好にして歯と歯ぐきを健康に保つことで、免疫力を活発にし、慢性的な炎症をなくしておくことが大切です。 

(県歯科医師会)