「自立」編へ識者の意見【番外編 下】仲井康通氏・福島大うつくしまふくしま未来支援センターいわき・双葉地域支援サテライト長

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「避難者本人の気持ちが自立に向いていることが大切」と語る仲井氏

 原発事故避難者の自立をめぐる課題などを取り上げた連載企画「復興の道標 自立」(11月29日~12月6日、全8回)。3人の識者に、連載を踏まえた意見などを聞いた。

 ◆仲井 康通氏

 自立への道考える時期

 避難者の自立は大事なテーマ。自立のためにはお金や制度が必要になるが、そうした支援に加えて、避難者本人の気持ちが自立に向いていることが大切だ。

 原発事故は「人災」であり国と東京電力に責任がある。その通りだが、避難者の「自分は被害者だ」という意識ばかりが強くなると、自立に向けて踏み出すことができなくなるケースがある。自立に向けた取り組みを進める避難者はたくさんいるが、今もなお、一歩踏み出せない人もいるのが現状だ。一部では、避難者の生活の乱れも見られる。

 避難区域解除に伴う帰還や新天地への移住など、まずは将来の方向性を決めることが自立への第一歩だ。置かれている環境は人それぞれだが、現状を受け入れて自分を見つめ直し、これからどうするか考える時期にある。そうした前を向く避難者に、行政は必要な支援を提供していくべきだ。

 (2015年12月12日付掲載)