【激動・衆院選ふくしま(下)】高まる与党の覚悟 着実に保守勢力結集

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「政治への信頼を取り戻せ」と古賀氏の激励を受け宏池会幹部と共に必勝を誓う根本氏(右)=28日午前

 「野党は右往左往しているようだがこれはまだ序幕。公示までには必ず大きなうねりがある。必ず来る」。衆院解散直前の28日午前、自民党元幹事長の古賀誠は自らが名誉会長を務める派閥・宏池会の会合で断言した。古賀は「勝ち抜くには一人一人の覚悟と責任以外にない」と言葉を続けた。百戦錬磨のベテランがにじませる緊張感は、党県連会長の根本匠ら宏池会幹部に浸透した。

 根本は「何よりも大事なのは福島の復興。選挙戦では与党として目先の利益ではなく、地域や次世代を見据えた政策本位の姿勢を愚直に訴えることが重要だ」と語る。

 安倍政権では官邸主導で政府の方針が決定される場合が多いが、復興政策に関しては党東日本大震災復興加速化本部の提言が政策決定に反映される。

 党本部5階にある加速化本部長室のプレートの下には「自由民主党福島県連 復興本部東京事務所」と書かれた小さな紙が張ってある。気付く人間は少ないが、根本ら県連と党本部、政府が直結している状況を紙片が物言わず語っている。このような政策や実績、安定した政権基盤などを訴えるのが与党の国政選挙だ。根本は「政治屋ではなく政治家を選んでもらう」と胸を張った。

 解散直後の自民党両院議員総会。総裁の安倍晋三は「新党ブームが起こり、そして2009年民主党政権がもたらしたものは何か、混乱と経済の低迷だ。選挙のためだけに看板を変えるような政党に日本の安全を、子どもたちの未来を任せるわけにはいかない」と熱弁を振るった。会場からは「そうだ」の声と拍手が響き渡り、議員らの表情も高揚感に包まれた。選挙戦に向け、元新党改革代表の荒井広幸の復党など保守系勢力の結集も着実に進められている。

 現職閣僚として選挙戦に臨む復興相の吉野正芳は議員会館で「小池新党は勢いがある強敵かもしれないが、油断なく組織を引き締めて戦う」と語った。野党再編を絶好のカンフル剤に、決戦に向けた与党の覚悟は高まりを見せている。(文中敬称略)