光南打線、磐城相手に初回全開 5番大槻、冬の肉体強化結実
◇春季東北地区高校野球福島県大会・第4日(25日・白河グリーンスタジアム2試合)
光南 14―7 磐城
光南打線の勢いが止まらない。初回にいきなり打者一巡の猛攻で試合を決め、2試合連続二桁得点の勝利。先制の適時打を放ち、火付け役となった5番大槻翔太(3年)は「自分の一打で流れを変えたいという思いだった」と胸を張った。
一回表、2番須藤颯歩(はやと)(同)を皮切りに3連打で1死満塁の好機を迎えた。「どんな球でも絶対に打つ」。打席に立った大槻は心に誓い、外角の直球を右中間にはじき返した。一塁に到達すると、うれしさを表現するかのように、ベンチに向かって手を伸ばした。
大槻はこれで3試合連続安打。冬に取り組んだ肉体強化が実を結んだ。重量挙げはベンチプレスで90キロ、スクワットで155キロを持ち上げられるようになり、筋力を増加。スイングスピードが上がり、打撃力向上につながった。
課題もあった。10点以上をリードした三回裏に失策などで4点を返された。大槻は「一安心したときに、点を奪われた」と、気持ちの緩みを指摘する。決勝の相手は王者聖光学院。「一つ一つのプレーに気持ちを込める」。気を引き締め、あと一歩に迫った頂点を見据えた。(小山璃子)