女子400・佐々木真菜、パリ切符お預け 世界パラ陸上5位

 

 パラ陸上の世界選手権最終日は25日、神戸ユニバー記念競技場で行われ、女子400メートル(視覚障害T13)の佐々木真菜(26)=東邦銀行、県立盲学校卒=は今季ベストの59秒28で5位となった。2位以内でパリ・パラリンピックの出場枠獲得の可能性があったが、お預けとなり「結果としては複雑。ただ、イメージしていた走りはできた」と世界と戦い、課題と収穫が詰まったレースとなった。

 今大会で光ったのは前半からの積極性だ。本来は持久力を生かした後半の粘りが武器の佐々木。これまではスタートから200メートルまでは体力を温存しつつ、後半勝負という展開がほとんどだったが「世界で勝負するために」と磨いてきた、スタートからスピードに乗った走りが垣間見えた。

 決勝でもスタートから55秒台の自己ベストを持つ選手たちに食らい付き、300メートルまでは3位争いを演じた。「バックストレートでは『ルンルン』というリズムで軽く足を運ぶこともできた」と手応えがあった。

 一方で課題に挙げたのは最後の100メートル。「ラストはやっぱりきつかった」と振り返り「57秒台を目指していた中で、悔しいところではある」と素直に自身の現在地を受け止めた。

 7位に入賞した東京大会に続くパラの舞台に向け、佐々木は、総合的な成績を基にした日本パラ陸連の選考を7月上旬まで待つ。それまでは記録の向上が求められており「可能性を信じて、パリに向けて頑張っていきたい」と不断の努力で吉報を待つ。(佐藤智哉)

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