「印象派展」来月郡山で開幕 俳優・鈴鹿央士さんが魅力語る

 
「多くの人に気軽に足を運んでもらいたい」と話す鈴鹿さん

 米国を中心とした印象派の国際的な広がりに注目した展覧会「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」が4月20日、郡山市立美術館で開幕する。同展覧会のオフィシャルサポーターで俳優の鈴鹿央士さん(24)に、印象派絵画や、今回の展覧会の見どころなどを聞いた。

 <印象派展公式ページはこちら>

 ―印象派絵画についてどんなイメージを持っていましたか。
 はっきりした絵というよりは、モネの「睡蓮(すいれん)」など淡い印象の風景画が多いと感じていました。今回、米国の印象派絵画に触れて強く感じたのは、フランスから渡ってきた印象派が米国で描き方が変わっていったんだなということです。グランドキャニオンなど、米国ならではの広大な自然が描かれていました。

 ―印象派絵画が米国に伝わり、新しくなったという感じですか。
 そうです。作品にはそれぞれの土地で画家が見た風景が描かれているので、太陽の光などが違うのかな?と思ったりもしています。今回は、北欧の画家の作品も展示されるので、フランスと米国だけでなく世界中の印象派の作品を一緒に見ることができます。その土地ごとの印象派絵画の違いを見比べてみるのも楽しいと思います。

 ―音声ガイドにも参加しています。収録時にどんなことを意識しましたか。
 ウスター美術館は、地域の人にとって気軽に寄っていく身近な美術館だと聞いていたので、その雰囲気を僕の声で出せたらいいなと思って取り組みました。音声ガイドを聞いている方が、僕と一緒に展覧会場を楽しく気軽に回っている感覚になれる声を意識して録音に臨みました。とても楽しかったです。解説だけでなく、クイズも出しているので、聞いて楽しんでもらえたらうれしいです。

 ―福島県を訪れることがあったら、どんなことをしてみたいですか。
 以前、撮影で沿岸部を訪れたことがあります。また浜通りにも行きたいですし、今回の会場の郡山市にも行ってみたいですね。福島県は桃がおいしいと聞いているので、故郷の岡山県の桃と食べ比べてみたいなと思っています。

 ―今回の展覧会の見どころや、読者へのメッセージをお願いします。
 今回の展覧会は初来日の作品も多く、美術ファンの方にとって価値がある展示だと思っています。展示されている絵画には引き込まれるような魅力があるので、あまり美術を知らない方にも楽しんでもらえる内容です。多くの皆さんに気軽に足を運んでもらえたらうれしいです。

240319bunka022.jpgデウィット・パーシャル《ハーミット・クリーク・キャニオン》1910~16年 油彩、カンバス ウスター美術館 Museum Purchase, 1916.57/Image courtesy of the Worcester Art Museum/This exhibition was organized by the Worcester Art Museum

 鑑賞音声ガイドと一緒に

 会場では、声優の速水奨さんがナレーターを務める音声ガイドを貸し出す。鈴鹿さんがナレーターに初挑戦したスペシャルトラックも収録され、クイズなどを交えながら、2人と一緒に美術展を巡っているような感覚を味わえる。貸出料は650円。

          ◇

印象派モネからアメリカへウスター美術館所蔵・郡山会場

 米マサチューセッツ州のウスター美術館に所蔵されている印象派画家の作品を展示する。クロード・モネの「睡蓮(すいれん)」(1908年)のほか、チャイルド・ハッサムの「花摘み、フランス式庭園にて」(1888年)など、これまで日本で紹介される機会の少なかった米印象派の作品も並ぶ。

▽会期=4月20日~6月23日
▽開館時間=午前9時半~午後5時
▽休館日=月曜日(4月29日、5月6日は開館)
▽観覧料=一般1500円(前売り1300円)、高校・大学生・65歳以上1000円(前売り800円)、中学生以下、障害者手帳を持っている人は無料。前売り券は4月19日まで販売。(郡山市立美術館では前売り券を販売しません)
▽主催=印象派展実行委員会(郡山市立美術館、福島中央テレビ、福島民友新聞社)

すずか・おうじ 2000年1月生まれ。岡山市出身。19年に映画「蜜蜂と遠雷」でデビュー。ドラマ「なつぞら」や「ドラゴン桜」「silent」など話題作に出演。ファッション誌「メンズノンノ」の専属モデルも務めている。