宇多郷の騎馬行列、人手不足で昨年比4割短縮 相馬野馬追
今年から5月開催に変更される相馬野馬追に関して、宇多郷(相馬市)の騎馬武者行列が、みこしの担ぎ手など人手の確保が難しくなったことに対応するため、昨年に比べ4割程度、行程距離を短くすることになった。関係者は「守るべきものを守り、変えるべきものを変え、祭りを続けていきたい」と話す。
相馬市の相馬中村神社で7日行われた会合で、行程短縮化について宇多郷騎馬会に説明が行われた。5月25、26の両日に行われる宇多郷の騎馬武者行列は、同神社と騎馬会によって実施される。神社から、祭り最大の見どころ「神旗争奪戦」が繰り広げられる雲雀ケ原祭場地(南相馬市原町区)までを往復する形で実施され、相馬市、南相馬市鹿島区、同市原町区の3カ所を練り歩く。騎馬武者とほぼ同じ行程を進むみこし行列の歩行距離で見ると、今年は2日間で9・92キロとなり、昨年の16・14キロに比べ6・22キロ短くなる予定だ。
騎馬武者行列には、同神社のみこしのほか、旗なども繰り出す。昨年は騎馬37騎に対して、みこしの担ぎ手や旗の持ち手などとして、相馬地方に事業所を置く企業3社から1日当たり約150人、2日間で延べ約300人が参加していた。だが、日程が2カ月前倒しになったことで、これまで多数加わっていた新入社員がまだ試用期間のため参加できなくなったり、業務の繁忙期と重なる企業があったりするなど課題が出てきた。
神社側は、距離を短縮化することで、みこしの担ぎ手などの減少に対応することにしたという。森拓樹宮司(45)は「参加者の負担を軽減し、これまで関わっていただいた企業から、引き続き協力が得られるようにしたい」と語った。
相馬太田神社、高校生募集へ
相馬野馬追では南相馬市の相馬太田、相馬小高の両神社からも騎馬武者とともに、みこしが出る。両神社からの騎馬武者行列は例年通り行われる見通しだが、行列を支える人員の確保に知恵を絞る。相馬小高神社は、新たな団体からの協力も得てみこしの担ぎ手などの確保に見通しが立った。一方、前回は約100人が参加した相馬太田神社ではこれまでに約50人が集まった。
新年度に入り今後は高校生らからも参加者を募集し、前年並みの人手の確保を図る。
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