3カ月で3億円超...SNS悪用の投資詐欺被害が急増 福島県
交流サイト(SNS)を通じて投資を持ちかけ、現金をだまし取る投資詐欺やロマンス詐欺の被害が県内で急増している。県警が11日に発表した1~3月の被害額は3億2820万円。2月末時点で昨年1年間の被害額2億2902万円を超え、さらに増え続けている。
昨年と今年の被害件数と額は【表】の通り。今年は投資詐欺の1件当たりの被害額が多くなっている。県警幹部は「投資へのハードルが下がっている」とし、投資ブームも被害急増の背景にあるとみている。
県警によると、投資詐欺被害のきっかけとなるのは、インスタグラムやフェイスブックなどでの"もうけ話"の投稿が多い。犯人は実業家や投資家など著名人の名前を使い、接触すると投資を持ちかけてくる。ロマンス詐欺でもSNSで恋愛感情を抱かせてから、投資を持ちかけてくる手口があるという。
話に乗って投資すると、偽の投資アプリを登録させられ、画面上では利益が出ているように見せかけられるケースがある。ほかにも引き出し手数料や税金などの名目でだまし取られる。被害者は数カ月にわたり何度も現金を振り込み、相手と連絡が取れなくなったり、知人に相談したりしてから、被害に気付くことが多いという。犯人と被害者の連絡手段はLINE(ライン)が53.3%と最多で、インスタグラムやマッチングアプリが続いた。被害者は30~70代と世代が幅広く、65歳未満の働く世代が7割近くを占めている。
県警は「投資で100%もうかる話はない」と警鐘を鳴らす。インターネット上で知り合った人物の話を簡単に信用しないことや、相手が金融商品取引業者に登録されているかを金融庁のホームページで確認することを呼びかける。
投資の振込先に個人名義の口座を指定してきたら詐欺への注意が必要という。「相手の話を信じる前に、警察や信頼できる人に相談してほしい」と訴える。
経済評論家を名乗り、株を勧めてくるLINEの実際のメッセージ。この人物は実在しているが、本人は偽アカウントだとして注意を呼びかけている(一部画像を加工しています)
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