「全国新酒鑑評会」入賞のみ5月22日発表 新型コロナ影響中止

 

 金賞酒の選定中止が決まった2019酒造年度(19年7月~20年6月)の日本酒の出来栄えを競う全国新酒鑑評会で、酒類総合研究所(広島県東広島市)は22日、4月に行った予審の結果を踏まえ、入賞酒だけをホームページで発表する。

 研究所によると、鑑評会は日本酒の品質や製造技術の向上を目的に1911(明治44)年に始まった。終戦時の45年と阪神大震災があった95年は中止となった。決審だけが行われないのは今回が初めて。

 前回は237点が金賞酒に選ばれ、都道府県別で本県が最多の22点、秋田が18点、兵庫が16点、新潟が15点、長野が14点と続いた。本県は都道府県別の金賞受賞銘柄数が全国最多の7年連続日本一となり、今回も記録更新が懸かっていた。

 研究所は12、13の両日の決審で、予審を通過した入賞酒の中から特に優れた銘柄として金賞酒を選ぶ予定だった。しかし、新型コロナウイルス特措法に基づく緊急事態宣言が7日以降も延長され、開催地の広島県が県外からの移動の自粛を要請していることから、審査員の招集が困難になった。