小熊、吉田、岡部氏「希望」公認 福島選挙区、金子氏は無所属

 

 「希望の党」(代表・小池百合子東京都知事)は3日、衆院選(10日公示―22日投開票)の第1次公認として小選挙区候補191人と、比例代表候補1人の計192人を発表した。県内選挙区では、民進公認での立候補を予定していた前職の小熊慎司氏(49)=4区=と吉田泉氏(68)=5区、新人の岡部光規氏(49)=2区=が公認された。

 福島3区・玄葉氏は保留

 民進党前職の金子恵美氏(52)=1区=は3日、希望の党への公認申請はせず、民進党籍を残したまま無所属で出馬する意向を表明した。希望の党との候補者調整を担った前職の玄葉光一郎氏(53)=3区=は第1次公認には含まれず、玄葉氏自身も態度を保留した。

 希望の党の公認発表に先立つ形で、金子氏は同日、県庁で会見し、無所属で立候補することを明らかにした。理由について、安全保障関連法の白紙撤回を主張する自身の政治活動を踏まえ、「安全保障関連法や憲法改正で、希望の党と自分の考えに大きな違いがあり過ぎた」と説明した。

 金子氏は9月30日、福島市で開いた地元支援者らとの会合後の取材で、希望の党に公認申請する方針を示した。一度は希望の党から立候補する意思を示しながら、公認発表当日に無所属を決断した点について「あの段階では民進党本部の方針決定に従おうと決めた。2日に届いた(公認を得るための)協定書を読み、歩み寄ることのできない内容だと判断した」と語った。

 玄葉氏は3日、都内で開かれた希望の党の公認発表会見に出席し、自身の公認または無所属での出馬についての報道陣の問い掛けに対し、明言を避けた。玄葉氏は会見で「(自らの判断については)全ての候補者調整作業を終えてから発表したい」と話すにとどめた。

 民進党から立候補を予定していた前職、新人の中で進路が分かれたことを受け、同党県連は同日、福島市で緊急の県議団会議を開き、対応を協議。希望の党から公認された小熊、吉田、岡部の3氏に加え、無所属の金子氏、態度を保留している玄葉氏についても引き続き支援する方針を確認した。

 県議団会長を務める瓜生信一郎同県連副代表は「無所属でもわれわれの同志であることに変わりはない。5人をしっかり応援したい」と話した。