いわきFC「地元に元気を」 地域CL決勝R、JFLへ天王山

 
1次ラウンドを2勝1分けで突破したいわきFC。決勝ラウンドでも最後まで走り続けるサッカーを展開する

 サッカーのいわきFC(東北社会人リーグ1部)は20日から、Jヴィレッジ(楢葉町、広野町)で日本フットボールリーグ(JFL)昇格への最終関門となる全国地域チャンピオンズリーグ(地域CL)決勝ラウンドに臨む。「昇格を果たし、いわきに明るいニュースを届けたい」。台風19号の爪痕が残る地元への思いを胸に、今季最後の決戦に挑む。

 「いわきを東北一の都市にする」との理念で本格始動した2016(平成28)年から4季目でついに、JFLへの扉に手を掛けた。飛び級昇格を逃した17年シーズンを知る加入3年目の主将平沢俊輔(25)は「加入1年目に果たせなかった『昇格』に、また挑戦できる。一丸となって戦い抜きたい」と誓う。

 決勝ラウンドで対戦する高知ユナイテッドSC、おこしやす京都AC、福井ユナイテッドFCはそれぞれ四国、関西、北信越のリーグ王者。京都と福井は、2勝1分けのいわきと同様、1次ラウンドを無敗で突破しており、激戦は必至だ。

 「1次ラウンドでは試合ごとに内容が良くなった。落ち着いて調整するだけ」。田村雄三監督(36)は、大舞台を前に平静さを保つ。「DF陣がたくましくなり、攻撃力の向上につながっている」と守備陣の成長を実感。最終ラインで奪ったボールを素早く前線へとつなげる展開が増え始めるなど、チーム状態は着実に上向いている。

 3連戦となった1次ラウンドでは、疲れが出るはずの3試合目がデータ上、最も運動量が多かった。決戦の舞台となるJヴィレッジでJFAアカデミー福島時代に練習に励んだ平沢は「ゴールに突き進む姿勢で、少しでもみんなを元気にしたい」。今季の集大成となる3試合を走り抜いた先に、悲願のJFLが待っている。

 決勝ラウンドは20、22、24日の3日間、リーグ戦で行われ、4チーム中2位以内がJFLに自動昇格する。勝てば勝ち点3、引き分けで勝ち点1が得られ、早ければ22日に昇格が決まる。

 いわきFCは20日に高知ユナイテッドSC(四国リーグ)、22日におこしやす京都AC(関西リーグ1部)、24日に福井ユナイテッドFC(北信越リーグ1部)と対戦する。いずれも午前10時45分試合開始予定。入場無料。