いわきFC、J3昇格へ望みつなぐ...残り1枠を懸け「最終節」

 

 いわき市で22日に行われたサッカー日本フットボールリーグ(JFL)のいわきFCのホーム最終戦。J3入りを目指すライバル、ヴィアティン三重を相手に勝利こそ逃したが、引き分けに持ち込み、貴重な勝ち点1を積み上げた。「最後まで諦めず、勝ってJ3へ」。チームは昇格を懸けて最終節に全力を注ぐ。

 互いに落とせない一戦は、ともに2桁のシュートを放ち、攻防が目まぐるしく入れ替わる全力のぶつかり合いとなった。試合終了の笛と同時にピッチに倒れ込む選手たちの姿が死闘を物語った。同点弾を決めたDF小田島怜選手(24)は「まだ可能性は残っている。勢いのままに戦いたい」と最後の決戦に気合を入れる。

 いわきは自力での昇格はなくなったが、最終節となる29日のテゲバジャーロ宮崎戦で勝ち点を取れば、他チームの状況次第で昇格の可能性がある。今節を終え、宮崎が一足先に昇格を確実とし、最終節は昇格できる残り1枠を争う戦いとなる。勝利しても得失点差の争いになる可能性もあり、より多くの得点が求められる。田村雄三監督(37)は「どうやって勝つかが重要。いわきらしい攻撃的サッカーで複数得点を狙いたい」と次戦を見据える。

 サポーターも最後まで昇格を信じ応援を続ける。今季の有観客リーグ戦全試合を観戦した同市の無職、男性(65)はアウェーの最終節も現地で応援する予定だ。「最終戦で勝って昇格してほしい。現地へ行けないサポーターも含めて、みんなで思いを届けたい」と力を込めた。