いわきFC岩渕2発 控えFWが大一番で真価、天皇杯県代表決定戦
福島市のとうほう・みんなのスタジアムで9日行われたサッカーの天皇杯県代表決定戦・県選手権大会の決勝では、いわきFC(JFL)が前半に2点を奪って試合を優位に進め、福島ユナイテッドFC(J3)に2―0で勝利した。決勝での対戦は大会中止となった昨年を挟んで5大会連続5度目となり、いわきは4大会連続で福島を破り県王者となった。
いわきの運動量が落ちることはなかった。「90分間止まらない、倒れない」。スタイルを体現するように中盤でボールをつなぐと、FW岩渕弘人がゴール前で躍動。2ゴールを決めて勝利の立役者となった。
岩渕は3トップの真ん中に位置取り、チーム最多のシュート6本を放った。このうち2本はフリーでパスを受けると中央をドリブル突破し、ゴールを奪った。
岩渕はこれまでのリーグ戦7戦のうち、先発出場は1試合にとどまる。リーグ戦では控え組となっているが、「腐らず練習すれば結果は出る」との言葉を信じてきた岩渕が大一番で真価を発揮した。
出場機会が少なかったことから「(精神的に)きつかった」と振り返るが、岩渕はスタッフと相談を重ねながら、集中して練習に取り組んできた。重点的に取り組んだのは相手をかわした後の左足のシュート。2点目はまさにその形だった。「やっと決まった」との言葉にこれまでの努力がにじんだ。
いわきはリーグ戦でも途中出場した選手が決勝ゴールを決める好循環が続いている。「誰が出てもヒーローになれるのが良いチーム」と岩渕。今季のいわきを象徴するようなプレーで本戦出場を決めた。
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