【福島県議選・選挙区情勢】福島市選挙区...現職の牙城挑む新人

 

 【福島市】県都の争いには自民が現職と新人計5人を擁立。国民民主、共産、公明、立憲民主、社民5党の現職が議席確保を目指す中、自民が議席を増やせるかが焦点となっている。

 自民は現職3人、新人2人を公認。西山は市西部の地盤を固め、県連政調会長など要職を務めた経験から施策の実効力をアピール。佐藤は元衆院議員の義父の支持層を基盤に市西部から票の掘り起こしを狙う。丹治は障害者目線での障害者福祉の実現を訴え、幅広い支持獲得を目指す。

 新人の誉田は福島市議2期で築いた市北部・東部などの地盤を固めながら浸透を図る。新人の渡辺は元職から引き継いだ市北部の地盤や新聞記者時代の人脈を生かして支持拡大を狙う。

 国民現職の大場はNPO活動を通した人脈や地元地域、推薦を受ける連合福島を中心に票固めを図る。

 共産現職の宮本は野党共闘の推進力をアピール。唯一の女性候補として子育て支援などを訴えていく。

 公明現職の伊藤は1期目の実績をアピールしながら、組織の引き締めや無党派層への浸透を図っている。

 立民現職の高橋は出身企業の労組や連合福島の推薦を受け、地盤の南向台や渡利で支持拡大を進める。

 社民現職の紺野は自治労など労組関係、医療介護の職場を中心とした組織力を基盤に議席死守を目指す。

 【伊達市・伊達郡】定数3に、自民と国民が現職、共産が新人を擁立、無投票の公算が大きい。

 自民現職の佐々木は組織の引き締めを図り、2期目を目指す。国民現職の亀岡は、地盤の桑折町から全域で上積みを進めている。共産新人の大橋は、若年無党派層の取り込みを狙う。

 【南相馬市・飯舘村】6期目を目指す自民現職の太田、3期目を狙う国民現職の高野のほかに立候補の動きはなく、前回に続いての無投票が濃厚となっている。

 県が南相馬市などに整備し、来春に全面開所する福島ロボットテストフィールドを軸とした今後の地域振興などが課題だ。

 【相馬市・新地町】無所属現職の荒と無所属新人の鈴木の一騎打ちの様相。前回に続き選挙戦が確実な情勢だ。

 荒は昨年の県議補選で得た支持を再度固め、反自民票取り込みも見据える。自民党推薦を受ける鈴木は組織力を強化、国・県とのパイプによる実行力を訴える。(敬称略)