【データで見る福島県議選】自民、郡山6議席 国民は1議席減

 

 10日に投開票が行われた第19回県議選では選挙戦となった10選挙区で現職と新人の計43人の当選が決まり、無投票当選の15人を加えて新議員58人が出そろった。期日前投票の投票者数は増えたものの、全体の投票率は41.68%と過去最低を更新、県民の選挙離れが鮮明となった。今回の県議選をデータから読み解いた。

 国民、激戦のいわきで現職落選

 【選挙区・党派別】19選挙区のうち選挙戦となった10選挙区の党派別の状況をみると、福島市では各党の議席数は変わらなかったものの、改選前の3議席に現職と新人の計5人を擁立した自民で現職1人が落選し、新人1人が当選した。ほかはいずれも現職が当選し、議席は国民民主、共産、公明、立憲民主、社民ともに1。5人が立候補した会津若松市では自民の新人1人が当選したことで自民、国民民主で2議席ずつを分け合った。

 定数が1増の10となった郡山市では新人の当選により自民が一つ伸ばして6議席とした。ほかは構図に変化がなく、国民民主が2、共産と公明が各1議席。激戦となったいわき市では自民が改選前と変わらず4議席を確保した一方、現職の落選に伴い国民民主が改選前の1議席を失った。公明は新人が当選し、一つ増やして2議席とした。共産は現職が2議席を維持。

 白河市・西白河郡では自民の現職2人と無所属の現職1人がそれぞれ地盤の強さを発揮した。

 須賀川市・岩瀬郡では国民民主の現職1人が議席を守り、自民の新人2人が無所属の現職らを退け当選した。

 定数1減の2となり、24年ぶりに舌戦が繰り広げられた喜多方市・耶麻郡では国民民主の現職が安定した戦いぶりをみせた。自民の新人は同じ党の現職を得票で上回った。

 1人区の相馬市・新地町では無所属の現職が議席を維持。南会津郡では自民の現職が、石川郡では無所属の現職が激戦を制した。

 自民、1.1ポイント上昇の46.4%

 【党派別得票率】各党は選挙戦が展開された10選挙区で約49万票を奪い合う形となった。

 党派別の得票数をみると、10選挙区に25人を擁立した自民が全体の46.4%となる22万8000票弱を獲得、前回の45.3%から上昇した。9人が立った国民民主は全体の13.4%となる6万6000票弱を得た。

 共産は10選挙区に6人が立候補し、4万6000票余りを得て割合は9.4%。公明は4人が立候補して3万9000票余りを獲得、割合は8.0%だった。3人が立った社民は2万1000票強を得て4.4%、2人が立った立憲民主は1万7000票余りで3.5%だった。

 一方、無所属候補への投票は7万2000票余りに上った。投票総数は約49万8000票で、7000票以上が無効票となった。

 平均年齢は57.10歳

 【当選者の年代】当選者58人の平均年齢は57.10歳で前回より0.97歳下がった。前回ゼロだった20代が1人当選したほか、30代が1人増え4人となった。最年少は28歳の共産党新人、最年長は75歳の無所属現職だった。

 年代別でみると、60代が22人(前回27人)とトップで全体の37.93%を占めた。50代が14人(同15人)で続き40代10人(同8人)、70代7人(同5人)、30代4人、20代1人の順。

 党派別では、自民が55.3歳、国民民主が58.5歳、共産が58.4歳、公明が53.5歳、立憲民主が62.5歳、社民が64.0歳で、無所属が63.0歳だった。