現職・内堀氏3選への動き加速 福島県知事選、告示まで1カ月

 

 10月13日告示、同30日投開票で行われる知事選は13日、告示まで1カ月となった。立候補を表明している現職の内堀雅雄氏(58)=2期=は、共産党を除く自民、県民連合、公明の県議団有志による支援組織の設立など、3選に向けた動きを加速。一方、独自候補の擁立を目指す共産党県委員会や県労連などでつくる「みんなで新しい県政をつくる会」は人選を急ぐ。

 内堀氏は12日の定例記者会見で「原発事故からの復興は途上。自然災害や新型コロナウイルス感染症との闘いなど新たな重い課題もあり、県民の負託をいただけるよう日々の県政に一生懸命取り組んでいきたい」と改めて3期目への意欲を表明。公約については「自分自身の考えを巡らせ、真剣に考えている」と述べ今後、説明する機会をつくるとした。

 みんなで新しい県政をつくる会は、2期8年にわたる内堀県政を問うとともに、東京電力福島第1原発で発生する処理水を巡る政府の海洋放出方針の是非などを争点に、対立軸を打ち出したい考え。町田和史共産党県委員長は「できるだけ早く候補者を立てたい。海洋放出方針に対する県民の不安を結果で示したい」としている。知事選には現職の内堀氏のほか、新人の高橋翔氏(34)=郡山市=が立候補を表明している。また大阪府在住の男性(68)=二本松市出身=が立候補を模索している。