檜枝岐村長に副村長・平野信之氏 現職が引退、無投票で初当選

 
万歳三唱で初当選を喜ぶ平野氏。右は妻恵美さん

 第20回統一地方選後半戦で、任期満了に伴う檜枝岐、三島、矢祭、玉川、古殿の県内5町村長選が18日、告示された。無投票となった檜枝岐村長選は現職が引退し、副村長を務める平野信之氏(66)=無所属=が初当選を果たした。

 豊富な行政経験評価

 【無投票の軌跡】新人の平野信之氏(66)が無投票で初当選を果たした檜枝岐村長選。1期目の現職が昨年12月議会で引退を表明し、告示までの短い期間で候補者擁立に向けた模索が続いた中、行政経験が豊富な平野氏に村政のかじ取り役が託された。

 村の基幹産業は観光業で宿泊業を地域経済の基盤としている。新型コロナウイルス禍で落ち込んだ観光業の振興が喫緊の課題となっており、平野氏は「観光PRや、Uターンと移住者増を通して地域活性化につなげたい」と目標を掲げる。

 村内には尾瀬などの自然保護や檜枝岐歌舞伎の文化継承など、長期的視点が必要な課題がある。いずれも解決への「特効薬」は見つからないのが現状だ。村職員として幅広い分野に携わった平野氏には、腰を据えた村政運営が求められる。(南会津支局・富山和明)