猪苗代町長選、二瓶盛一氏が初当選 新人4人の争い制す

 
新人4人による選挙戦で初当選を決め、万歳三唱する二瓶氏(中央)

 任期満了に伴う猪苗代町長選は18日、投票が行われ、即日開票の結果、新人で元道の駅猪苗代駅長の二瓶盛一氏(69)=無所属=が初当選を果たした。二瓶氏の任期は26日から4年。

 現職の引退に伴い新人4人が争った町長選は、二瓶氏がいずれも新人で、元町議の佐瀬真氏(69)=無所属=に2017票差をつけ、元町議の佐藤悦夫氏(71)=無所属、会社経営高橋翔氏(35)=諸派=を大差で破った。

 二瓶氏は、人口減少対策として子育て支援、経済政策として空き家問題の対策や雇用創出を重点政策に挙げ、幅広く支持を集めた。

 投票率は65%で、前回を1・46ポイント下回り、過去最低となった。当日有権者数は1万1176人(男性5429人、女性5747人)。

 二瓶氏への当選証書付与式は19日、町役場で行われる。

猪苗代町長選開票結果(選管最終、敬称略)
 当4,297 二瓶 盛一 69 無新
  2,280 佐瀬  真 69 無新
    359 佐藤 悦夫 71 無新
    220 高橋  翔 35 諸新

 町政継承、組織戦で支持拡大

 【戦いの跡】3期務めた現職の引退に伴い、新人4人の選挙戦となった猪苗代町長選。有権者は、民間出身で豊富な経営経験を持つ元道の駅猪苗代駅長の二瓶盛一氏(69)を新たなリーダーに選んだ。

 二瓶氏は3月に立候補を表明。現町政の路線を継承する姿勢を示し、少子高齢化対策で子育て支援、経済政策では空き家問題の対策や雇用の創出を重点施策に掲げた。当初は知名度に課題を抱えたが、町内に巡らせた後援会を生かした組織戦で着実に支持を広げた。

 3度目の挑戦となった佐瀬真氏(69)は教育と福祉の質の向上を訴え、草の根運動で支持拡大を図ったが、届かなかった。告示前日に出馬を表明した佐藤悦夫氏(71)は農家への支援強化を訴え、高橋翔氏(35)は宇宙産業の構築を主張したが、ともに浸透しなかった。

 町政では人口減少対策が喫緊の課題だ。目標とする「誰もがいつまでも住み続けたいまち」の実現に向け二瓶氏の手腕が問われる。(猪苗代支局・伊藤雅将)