柳津町長選、現職の小林功氏が再選 新人の元町議に大差

 
再選を果たし、万歳三唱する小林氏(中央)。右は妻ミサ子さん

 任期満了に伴う柳津町長選は18日、投票が行われ、即日開票の結果、現職の小林功氏(60)=無所属、1期=が再選を決めた。小林氏の任期は26日から4年。

 現職に新人が挑んだ町長選は、小林氏が新人で元町議の荒明正一氏(76)=無所属=を1327票差で下した。

 小林氏は1期目の実績を強調する一方、景観を生かしたまちづくりや町民の健康増進などの幅広い施策を打ち出して支持を広げた。

 投票率は74・20%で、前回を10・22ポイント下回り、過去最低を更新した。当日有権者数は2616人(男性1276人、女性1340人)。

 小林氏への当選証書付与式は19日、町役場で行われる。

柳津町長選開票結果(選管最終、敬称略)
 当1,610 小林  功 60 無現
    283 荒明 正一 76 無新


 実績強調し支持拡大

 【戦いの跡】現職に新人が挑んだ柳津町長選は、有権者が現職の小林功氏(60)に再び町政のかじ取りを託した。

 小林氏は3月議会で「町民が住んで良かったと思えるまちづくりを進める」と立候補を表明。選挙戦では後援会を生かして1期4年の実績をアピールしつつ、町内全域に選挙カーを走らせて支持拡大に努めた。

 政策面では健康づくりや公共交通の見直し、景観整備を柱としたまちづくりなど八つの公約を掲げた。市街地では商工業と観光業の振興、農村部では担い手確保や先進技術の導入による営農強化など、地域に合わせた政策の浸透を図った。

 新人の荒明正一氏(76)は後援会組織を設けず、草の根的な選挙活動を展開して批判票の取り込みを狙ったが、及ばなかった。

 新型コロナウイルスの収束を見据えた観光振興など基幹産業の活性化や、少子高齢化対策など町が抱える課題は多く、小林氏の真価が問われる2期目となる。(坂下支局・鹿岡将司)