現職の沢村氏5選果たす、平田村長選 新人・関根氏に311票差

 
5選を決めて万歳する沢村氏。右は妻孝子さん

 任期満了に伴う平田村長選は23日、投票が行われ、即日開票の結果、現職の沢村和明氏(76)=4期=が新人の会社役員関根修一氏(75)に311票差をつけて5選を果たした。任期は29日から4年。

 人口減少対策や産業振興などが争点だった。沢村氏は子育て支援の充実や旧西山小を活用した入浴施設の整備を訴え、支持を集めた。

 投票率は76・56%で、前回を5・52ポイント下回り、過去2番目に低かった。当日有権者数は4757人(男性2394人、女性2363人)。当選証書付与式は24日、村役場で行われる。

◆平田村長選開票結果(選管最終、敬称略)
当1,934 沢村 和明 76 無現
 1,623 関根 修一 75 無新

 沢村氏、後援会生かし組織戦 

 【戦いの跡】現職と新人の一騎打ちとなった平田村長選。有権者は、4期16年の豊富な経験を持つ現職の沢村和明氏(76)をリーダーに選んだ。

 沢村氏は5月、「村民の安心、安全と生活を守る政治をしたい」と5選出馬を表明。選挙戦では村内に巡らせた後援会組織を生かし着実に票を固めた。街頭演説も精力的にこなし、健全財政の堅持を強調した。

 政策面では子育て支援の充実や旧西山小を活用した入浴施設の整備など、既存の施設を活用した地域振興策や暮らしやすい環境づくりを訴え、支持を広げた。

 新人の関根修一氏(75)は村政刷新を打ち出し、財政改革や教育の充実、企業誘致を主張したが、出馬表明が6月末と遅れたこともあり、浸透し切れなかった。

 村は人口減少や少子高齢化などの課題を抱える。多様な立場の村民の声を村政に反映させながら定住、交流人口を増やして将来への活路を生み出せるか。沢村氏の手腕が問われる。 (石川支局・秋山敬祐)