天栄村長に現職・添田勝幸氏 4選、教育や地域振興策など支持

 
4選を果たし、万歳する添田氏(左)と妻由里江さん

 任期満了に伴う天栄村長選は3日、投票が行われ、即日開票の結果、現職の添田勝幸氏(61)=無所属、3期=が2999票を獲得し、新人の会社経営高橋翔氏(35)=諸派=に2809票差をつけて4選を果たした。任期は27日から4年。

 2011年以来12年ぶりとなった選挙戦は少子化・人口減少対策や地域活性化策などが争点。添田氏は教育環境の整備や、基幹産業の農業と観光の振興を通じた地域活性化を訴え、支持を集めた。投票率は71.09%で、11年を14.92ポイント下回り、過去最低だった。当日有権者数は4555人(男性2270人、女性2285人)。当選証書付与式は4日、村役場で行われる。

◇天栄村長選開票結果(選管最終、敬称略)
当2,999 添田 勝幸 61 無現
   190 高橋  翔 35 諸新

 3期12年の実績評価

 【戦いの跡】12年ぶりの選挙戦となった天栄村長選は、有権者が村政の継続を選択、豊富な経験を持つ現職の添田勝幸氏にかじ取り役を託した。

 添田氏は3月議会で、人口減少や新型コロナウイルス禍で疲弊した地域経済の再生を課題に挙げ「閉塞(へいそく)感のある状況を打破しなければならない」と4選出馬を表明した。選挙戦では3期12年の実績を強調しながら村内全域をくまなく回り、支持拡大につなげた。

 政策面では「未来に続く元気な村」を掲げ、教育環境の整備や過疎地域の持続的発展、基幹産業である農業や観光施策の強化による地域活性化を打ち出した。

 新人の高橋翔氏は2期連続無投票に疑問を投げかけ立候補。動画投稿サイトなどを活用して政策を主張したが、浸透しなかった。

 添田氏の得票は初当選時より約440票積み増し、村民に3期の実績が評価された形だ。添田氏は期待に応えるためにも山積する課題解決へ手腕が問われる。(須賀川支社・千葉あすか)