福島県議選、10区で選挙戦 12日に投開票、最少71人立候補

 
選挙カーから手を振り、支持を訴える候補者ら =2日午前、福島市

 任期満了に伴う第20回県議選が2日告示され、定数58に対し現職52人、元職2人、新人17人の計71人が立候補した。立候補者は2019年の前回を4人下回り、過去最少を更新した。19選挙区のうち9選挙区には定数を超える届け出がなく、17人が無投票で当選した。残る10選挙区は選挙戦に入り、12日の投開票に向け、10日間の舌戦が始まった。

【23年・福島県議選】立候補者の略歴と政見

【23年・福島県議選】無投票当選者の横顔と略歴

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から4回目となる県議選は、第2期復興・創生期間の折り返しを迎えた本県復興の在り方のほか、急速に進む人口減少対策や地域活性化策、県民生活を直撃する物価高騰への対応、福島第1原発の処理水海洋放出など本県を取り巻くさまざまな課題への対応が焦点となる。

 選挙戦となったのは、福島市、二本松市、郡山市、須賀川市・岩瀬郡、石川郡、会津若松市、河沼郡、大沼郡、南会津郡、いわき市の10選挙区。いわき市は直前に現職1人が出馬を取りやめたものの、定数10に最も多い13人が立候補した。大沼郡は現職と新人の一騎打ちとなり、03年以来、20年ぶりの選挙戦となった。

 4年前の前回と比べると立候補者は現職1人、新人5人が減少した。一方、前回は立候補者がいなかった元職は2人が返り咲きを狙って出馬した。男女別の立候補者数は男性63人、女性は前回を2人上回ったものの8人にとどまった。

 政党別では、自民党公認が最多の31人で、ほかに2人を推薦。立憲民主13人、共産6人、公明4人、日本維新の会が1人と続いた。諸派は1人、無所属は自民推薦を含めて15人となった。  1日現在の選挙人名簿登録者数(有権者数)は154万3031人(男性75万4513人、女性78万8518人)。

 9区17人が無投票当選 定数3割

 県議選では、4年前の第19回と同じ9選挙区が無投票となった。2011年の第17回以降は23選挙区が19選挙区に再編されたものの、10選挙区が無投票だった第15回(03年)に次いで、第9回(1979年)、第16回(2007年)、第19回と並ぶ2番目の多さだった。

 無投票の当選者数は、前回の15人を2人上回る17人。定数58に占める割合は29・3%と、3割に迫った。無投票となったのは、伊達市・伊達郡、本宮市・安達郡、田村市・田村郡、白河市・西白河郡、東白川郡、喜多方市・耶麻郡、南相馬市・飯舘村、相馬市・新地町、双葉郡の計9選挙区。本宮市・安達郡のほか、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の避難地域を抱える南相馬市・飯舘村と双葉郡が3回連続の無投票となった。

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