学法石川逃げ切る、東日大昌平に5-4 女房役山田、攻守で支え

 
【学法石川―東日大昌平】6回表学法石川、2死満塁で適時打を放ち雄たけびを上げる山田=あいづ球場
準決勝
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学法石川
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東日大昌平
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 第73回春季東北地区高校野球県大会第5日は22日、メイン球場のあいづ球場(会津若松市)で準決勝2試合が行われ、学法石川が5―4で東日大昌平に逆転勝ちした。聖光学院は1―0で磐城を下し、それぞれ決勝進出を決めた。学法石川と聖光学院が決勝で対戦するのは、2004(平成16)年以来17年ぶり。

 山田適時打、6回貴重な追加点

 意表を突く技ありのけん制に一塁塁審は力強く27個目のアウトを宣言した。「よっしゃあ」。顔色を変えず投球を続けた学法石川のエース高橋兵庫介(3年)の喜びようが試合の険しさを物語っていた。「マウンドで苦しんでいたのが分かった。よく決めた」。捕手の山田廉(3年)は奮闘をたたえた。

 「球がきていなかった」と山田が明かすように最速143キロを誇る直球がこの日は130キロ台中盤。初回に2点を先制され、本調子とは呼べなかった。

 考え出したリードは一つ一つのアウトに集中すること。「27個をどう取ろうか考えると自分も大変なので」。試合を締めたけん制はボールを長めに持たせた。「リードが大きかったのでサインを出した」と3球目に決まり、してやったりだった。

 打撃でも女房役として援護。6回に1点を勝ち越し、続く2死満塁の好機で真ん中高めの直球を振り抜いて左前に適時打。「みんなのためにという思いが浮かび、肩の力が抜けた」と貴重な追加点をもたらした。

 佐々木順一朗監督が就任して2度目の決勝進出だが、前回は涙をのんでいる。「今度は『準』を取ってあげたい」と山田。名将と共に古豪復活を告げるときが来た。

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