聖光学院、1点守り「決勝進出」 五十嵐が初完封、磐城を下す
準決勝 |
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聖光学院 |
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X |
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第73回春季東北地区高校野球県大会第5日は22日、メイン球場のあいづ球場(会津若松市)で準決勝2試合が行われ、学法石川が5―4で東日大昌平に逆転勝ちした。聖光学院は1―0で磐城を下し、それぞれ決勝進出を決めた。学法石川と聖光学院が決勝で対戦するのは、2004(平成16)年以来17年ぶり。最終日の23日は、あいづ球場で学法石川―聖光学院の決勝、東日大昌平―磐城の3位決定戦が行われる。決勝は正午、3位決定戦は午前9時30分開始予定。
打たせて取る投球、短期決戦制す
持ち味の打たせて取る投球で1時間33分の短期決戦を制した。「任せてもらったマウンドを死守するつもりだった」。聖光学院の先発五十嵐蓮(3年)は人生初完封の余韻に浸った。
「どこまで持つかと思ったけど、予想外に踏ん張ってくれたね。投手の軸になったことを証明してくれた」。斎藤智也監督は背番号10の快投を称賛した。
忘れられない敗戦がある。昨秋の県大会2回戦の東日大昌平戦。2番手で登板した五十嵐は、一塁への悪送球で決勝点を献上した。責任を感じたがナインの「次がある」との励ましで前を向けた。冬は走り込みや投げ込みを重ねて制球力を磨いた。チェンジアップの精度は増し、新たにカットボールも習得した。「心が強くなった」と充実した一冬だった。
この日最大のピンチは、4回、先頭打者に長打を許して犠打で1死三塁とされた場面。向かっていく姿勢を忘れずに、カットボールで立て続けに内野ゴロに仕留め、反撃を許さなかった。
投手陣は3試合でいまだ失点ゼロと貫禄十分。一方で「打線は梅雨入りしちゃったかな」と打線の奮起を促す指揮官。投打がかみ合ったとき、王者の力は覚醒する。