「再生の使者」 鮮やか青紫色...ミズアオイ、南相馬の水路に群生

 
水路に青紫色の花を咲かせているミズアオイ=南相馬市鹿島区

 南相馬市鹿島区大内の水路で絶滅危惧種に指定されている植物「ミズアオイ」が大きな群落を作り、青紫色の鮮やかな花を咲かせている。

 ミズアオイは県のレッドデータブックで絶滅危惧2類に指定。ほ場整備や水路の改修などによって姿を消しつつあったが、東日本大震災後に津波被災地の各地で大きな群落が何カ所も見つかった。津波で地表が削られ、地中深くで眠っていた種子が発芽したといわれる。「再生の使者」と呼ばれている。

 県植物研究会の伊賀和子さん(相馬市)によると、この場所では3年ほど前から見られるようになったが、今年は特に多く水路沿いに約1キロにわたって咲いている。今月中旬ごろまで楽しめそうだという。