『魅力』語り合う!福島県産日本酒 パリのシェフらと意見交換

 
県産日本酒について意見を交わした藤枝さん(右)とサイディさん

 県産の食材を使った料理や日本酒の魅力を発信している「テロワージュふくしま」実行委員会は、県産日本酒の輸出事業を計画している。11日には日本酒への関心が高いフランス・パリの日本人シェフらと県内の酒蔵関係者らがオンライン会議を開き、市場拡大に向けた意見を交換した。

 パリのレストラン「オ プリュム」の藤枝和洋シェフとフロア担当のアミンヌ・サイディさん、仁井田本家(郡山市)の仁井田穏彦社長、大和川酒造店(喜多方市)の佐藤雅一専務、実行委の北村秀哉さんらが参加した。藤枝さんらが日本酒を試飲し、味や料理などについて語り合った。

 大和川酒造店の酒について、サイディさんは「フランス人が期待している味」とした。佐藤専務は「オール福島産が売り。フランスでは(商品の)ストーリーは大事か」と問うと、藤枝さんは「気にする人としない人がいる。むしろ伝えることが自分たちの仕事なので学びたい」と語った。

 仁井田本家の酒について、藤枝さんは「何にでも合わせやすく、守備範囲が広い」と好印象。仁井田社長が原発事故の影響を問うと、サイディさんは「情報不足で昔の印象で止まっている。福島の今を評価することが大切だと感じている」と答え、仁井田社長は「原発事故の影響はないので安心してほしい」と強調した。

 最後に北村さんが「福島の日本酒が評価され、市場が広がることが目標。フランスでのファンづくりに取り組みたい」と締めた。実行委は、県産日本酒の市場開拓を目指し、パリで県産日本酒の試飲・販売を行った。一方、新型コロナウイルス感染拡大でさらなる事業を進められずにいる。