「宇宙酒」復興の夢乗せて 福島県内蔵元、山崎直子さんが販売報告

 
(写真上)東北復興宇宙酒を手に販売をアピールする蔵元の代表と山崎さん(前列右から3人目)ら(写真下)完成した各蔵元の東北復興宇宙酒

 宇宙から帰還した福島県オリジナル酵母「うつくしま夢酵母」を使った日本酒の販売報告会が13日、福島市で開かれた。県内27蔵元が醸造し、既に売り出している銘柄もあり「東北復興宇宙酒」のブランドを生かして県産酒の新たな魅力を発信する。

 一般財団法人ワンアース(茨城県)と県酒造組合が計画した。夢酵母は昨年6月4日に国際宇宙ステーションに打ち上げられ、同7月10日に帰還。県ハイテクプラザ会津若松技術支援センター(会津若松市)で培養され、各蔵元の酒造りに使われた。

 報告会には18蔵元の代表らが出席した。東北復興宇宙ミッション実行委員長で宇宙飛行士の山崎直子さんが「宇宙酒を通じて、さらに福島が復興していくことを心から祈念している」と述べ、内堀雅雄知事、県酒造組合の渡部謙一副会長があいさつした。

 県酒造組合特別顧問の鈴木賢二さんは宇宙酒の特徴を紹介。もともと夢酵母で醸造された酒はバナナやメロンの香りがあるといい、宇宙空間に滞在したことで「パイナップルの香りが加わり、よりフルーティーになった。多くの人に飲んでもらい、宇宙に行った感覚を味わってほしい」とPRした。宇宙酒は県内の小売店などで販売されている。

 コラッセで飲み比べ

 県観光物産交流協会は25日午前まで、福島市のコラッセふくしま内にある県観光物産館で宇宙酒の飲み比べセットを販売している。6銘柄から3銘柄を選ぶ形で、価格は500円。営業時間は午前10時30分~午後7時。土、日曜日、祝日は午前9時30分営業開始。

 販売銘柄次の通り。

 19日まで=純米大吟醸 雪小町F7―s(渡辺酒造本店)雪しぼり 本醸造にごり酒(大七酒造)宇宙酵母仕込 純米吟醸原酒(奥の松酒造)純米吟醸 夢心 宇宙酒(夢心酒造)峰の雪 純米宇宙酒(峰の雪酒造場)楢葉の風 特別純米生酒 うすにごり(白井酒造店)▽20~25日=純米大吟醸 宇宙に行ってきました。(人気酒造)大天狗 宇宙酒 純米吟醸(大天狗酒造)特別純米原酒 三春駒(佐藤酒造・三春町)弥右衛門 純米吟醸 SPACE SAKE(大和川酒造店)開当男山 特別純米 宇宙酒(開当男山酒造)又兵衛「星と灯台」純米原酒(四家酒造店)