純米吟醸「摺上川」酒米田植え 飯坂、6年目の活動スタート

 
本県オリジナル酒造好適米「福乃香」の栽培田で田植えを行い、6年目の活動をスタートさせた会員ら

 酒米、仕込み水、蔵元全てで「オール福島市」にこだわった純米吟醸酒「摺上川」を造っている飯坂温泉地酒をつくる会は16日、福島市飯坂町東湯野の栽培田で田植えを行い、6年目の活動をスタートさせた。

 福島市飯坂町茂庭を源に飯坂温泉の真ん中を流れる摺上川の豊かな水源を生かして本物の地酒を造ろうと、地元有志が会を立ち上げた。飯坂温泉観光協会との共同企画として、季節ごとに生酒、火入れ、ひやおろしの3種類を造っている。

 旅館関係者や子どもたち、サッカーJ3福島ユナイテッドFCの選手らを招いた田植えイベントを行ってきたが、新型コロナウイルス感染拡大のため、おととし、昨年に続き、つくる会の会員や協力農家のみで行った。

 16日は約60アールの栽培田に、本県が開発した酒造好適米「福乃香」の苗を植えた。秋に福乃香を収穫した後、モンドセレクション最高金賞を4年連続で受賞した摺上川の水を使い、同市松川町の金水晶酒造店で仕込む。冬に要冷蔵の生酒、来春に火入れ、来秋に貯蔵熟成のひやおろしを販売する予定。つくる会の安斎忠作会長は「本当の意味での地酒。香りが華やかでおいしい日本酒に仕上がればいい」と期待を込めた。