「小高」こだわり純米酒、ぷくぷく醸造が発売 地元農家の米使用

 
ぷくぷく醸造が発売した純米酒

 南相馬市小高区の醸造所「ぷくぷく醸造」は20日、小高区の農家が栽培した「天のつぶ」100%の純米酒を発売した。醸造所設立以来2本目の純米酒で、酒の販売を通し、東京電力福島第1原発事故からの農業復興を後押ししていく。

 ぷくぷく醸造は「浜通りの田畑を増やす」との理念を掲げ、昨年9月に小高区に設立。地元のコメとホップをブレンドした商品など、酒の新ジャンルを開拓してきた。今回の純米酒は、コメの味わいを引き出す技術にさらに磨きをかけた。地元農家の根本有機農園のコメを使い、精米歩合92%に抑えたという。

 醸造所の商品はこれで9品目。立川哲之代表は「小高の有機米の風味を生かして酒造りできた。久しぶりの純米酒になる。淡麗さにもこだわった」と太鼓判を押した。

 商品名は「ぷくぷく醸造の純米酒 天のつぶ92」。価格は720ミリリットル入りが2310円、1800ミリリットル入りが4620円。セブン―イレブン南相馬小高店、松本米店(南相馬市)、古川クラ酒店、矢吹酒店(いわき市)、根本安治酒店(伊達市)、越後屋(福島市)などで販売する。