県内3銘柄プラチナ賞 仏の日本酒品評会、金賞は8銘柄

 
左からほまれ酒造「会津ほまれ 純米吟醸 福乃香」、人気酒造「人気一純米大吟醸」、豊國酒造「瓶内二次発酵スパークリングTOYOKUNI」

 フランスの日本酒品評会「Kura Master(クラマスター)」の結果が5日、発表された。県内の蔵元は純米酒部門でほまれ酒造(喜多方市)の「会津ほまれ 純米吟醸 福乃香」、純米大吟醸酒部門で人気酒造(二本松市)の「人気一純米大吟醸」、サケスパークリング部門で豊國酒造(会津坂下町)の「瓶内二次発酵スパークリングTOYOKUNI」の3銘柄がプラチナ賞に輝いた。

 純米酒、純米大吟醸酒、サケスパークリング、クラシック、古酒の5部門に340蔵から1090点が出品した。このうちプラチナ賞は117点、金賞は242点だった。プラチナ賞に次ぐ金賞には県内の5蔵元8銘柄が選ばれた。

 品評会は2017年から毎年開催され、食と飲み物の相性に重点を置いている。5月にパリ市内で審査会が開かれ、一流のソムリエやレストランオーナーら106人が参加した。最高賞に当たる「プレジデント賞」の発表と各賞授与は8月28日、パリの在フランス日本国大使公邸で行われる。

 県内の金賞受賞の酒蔵と銘柄次の通り。

 ◇純米酒部門
 ▽ほまれ酒造(喜多方市)「からはし山田錦」▽人気酒造(二本松市)「人気一グリーン人気オーガニック純米吟醸」▽末廣酒造(会津若松市)「あまいすえひろ」▽曙酒造(会津坂下町)「天明 純米火入 オレンジの天明」

 ◇純米大吟醸酒部門
 ▽ほまれ酒造(喜多方市)「会津ほまれ 純米大吟醸」 ▽末廣酒造(会津若松市)「純米大吟醸 末廣 夢の香」

 ◇クラシック部門
 ▽仁井田本家(郡山市)「にいだぐらんくりゅ」

 ◇古酒部門
 ▽人気酒造(二本松市)「人気一長期熟成酒」

 各酒蔵が喜び

 ほまれ酒造の唐橋裕幸社長(50)は「県が開発した酒米福乃香とうつくしま夢酵母を使いすっきりとした味に仕上げた。オール福島の酒が評価されたことに価値がある」と話した。

 人気酒造の遊佐勇人社長(57)は「九州や西日本の日本酒が好まれるフランスのコンペで、東北の酒蔵としてプラチナ賞の受賞はうれしい。さらに良い酒を造りたい」と語った。

 豊國酒造の高久禎也代表社員(69)は「2020年以来2度目のプラチナ受賞で、フランスで認められてきたことを実感する。これを契機に、輸出を考えたい」と語った。