「絆舞」日本酒仕込み開始 復興支援で坂下・曙酒造、信金協力

 
仕込み作業に取り組む信金役職員ら

 全国の信用金庫が協力して醸造する日本酒の仕込み式が14日、会津坂下町の曙酒造で行われた。全国300以上の地域から集まったコメ約6トンをブレンドした「絆舞(きずなまい)」を使い、全国新酒鑑評会で金賞を狙う大吟醸「芳酔(ほうすい)」など4種類を造る。

 酒造りは、東日本大震災などからの復興支援や地域連携を目的とした「興(お)こし酒プロジェクト」と題した取り組み。

 今回から新たに造る「芳酔」のほか、純米大吟醸酒「佳酔(かすい)」と生酒「爽酔(そうすい)」、仕上げ作業で水の代わりに酒で仕込む貴醸酒「極酔(ごくすい)」も醸造する。

 式では、曙酒造の社員と県内外の信金の役職員らが蒸した酒米を酒造り用のタンクに運び、タンクの中でもろみの発酵を促すかい入れなどの作業に当たった。

 曙酒造の鈴木孝市社長は「甘く、切れのある味わいと透明感が特徴。全国新酒鑑評会で金賞を取り、絆のパワーで全国から注目を集めたい」と話した。

 酒は11月中旬ごろに完成予定。1本売れるごとに100円を被災地復興に充ててもらう活動も展開する。