いわきFC「高柳劇場」 先制、ハットトリックでエース証明

本県代表で初出場のいわきFC(県社会人リーグ1部)が昨年の北海道リーグ王者で、3年ぶり6度目の出場のノルブリッツ北海道(北海道代表)を8―2で下した22日の第97回天皇杯全日本選手権(日本サッカー協会、Jリーグ主催、共同通信社、NHK共催)。いわきはFW高柳昂平のハットトリックやMF片山紳の1ゴール2アシストの活躍で8得点のゴールラッシュを演じた。いわきは6月21日、札幌市の札幌厚別公園競技場で行われる2回戦でJ1の北海道コンサドーレ札幌と対戦する。
ゴールラッシュの先陣を切ったのはいわきのエース。前半24分、ボールを受けたFW高柳昂平はドリブルで中央を突破、相手選手と競り合いながら右足で押し込んだボールは小気味よくゴールのネットを揺らした。「持ち味のスピードに乗った突破力が出せた」。前半終了間際には左足、後半にはヘディングで得点し、ハットトリックを達成、初戦突破の立役者となった。
身長181センチ、76キロ。Jリーグを目指すチームのエースとしてはどうしても線が細い印象がある。「スアレスを目指せ」。大倉智総監督は、高柳に身長が1センチ違いで約10キロ重い、ウルグアイ代表FWスアレスに高柳の未来を重ねる。高柳の飛躍なしにいわきのJリーグ入りはないというのはチーム全員が共有する思いだ。
試合と試合の合間には体を大きくするためのトレーニングと平行して先輩のMF片山紳らとシュート練習を重ねる高柳。次は目標とするJ1チームとの初めての公式戦。高柳は「(次も)点を取ります」とひと言。短めの決意にエースのプライドがのぞいた。
いわきFC 田村雄三監督 試合の立ち上がり、選手の体が固く重い印象を受けた。8得点で勝利したが、後半のプレーに雑さや相手に対する尊敬の気持ちが欠け、自分たちの目指すサッカーができていなかった。
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