いわきFC、双葉郡も『ホーム』 復興と成長!9市町村に拡大

 

 サッカーのいわきFCを運営するいわきスポーツクラブが、チームの本拠地(ホームタウン)を現在のいわき市に双葉郡8町村を加えた9市町村に拡大することが24日、関係者への取材で分かった。日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)に申請中の「Jリーグ百年構想クラブ」に盛り込んでおり、被災地の「復興と成長」を発信する目的で誕生したチームが活躍の舞台を広げて元気を生み出す。

 チームは本格始動から4年間、いわき市を拠点に地域リーグを勝ち抜いて昇格を重ね、5年目の今季はアマチュア最高峰の日本フットボールリーグ(JFL)に挑む。一方、Jヴィレッジ(楢葉町、広野町)の全面再開や住民の帰還など、復興に向けた双葉郡の状況は大きく変化。3月にはJR常磐線の全線再開通や双葉、大熊、富岡3町の一部地域での避難指示解除などが控える。

 いわきスポーツクラブは「復興と地方創生」をチームの存在意義に掲げており、本拠地を拡大することで住民帰還の呼び水としての集客、にぎわい創出の契機とするとともに、広域的な連携の懸け橋としての役割も担う考え。また今季のJFLホーム戦のうち、4試合をJヴィレッジで開催する計画で、本県復興のシンボルと連携を図ることも復興への寄与の一つとしている。

 「存在意義示す」

 チームは25日の理事会で、百年構想クラブとして承認される見込み。いわきスポーツクラブの大倉智社長は「復興に向けた動きが活発化してきた双葉郡を含めて広域的に連携することでより、われわれの存在意義を示すことができる」としている。