いわきFC3発、松江に快勝 開幕12戦無敗、JFL首位快走

 
【いわき―松江】後半21分、先制ゴールを決めるいわきのFW吉沢(中央)=いわきグリーンフィールド

 (13日・いわきグリーンフィールドほか=6試合) いわきFCは、ホームのいわきグリーンフィールド(いわき市)で松江シティFCと対戦し、3―1で勝利した。通算成績は8勝4分けで首位を維持し、開幕から12試合無敗を継続している。今節引き分けた2位ホンダFCとの勝ち点差を4に広げた。いわきは20日の次節、アウェーの日田市陸上競技場(大分県)で3位ヴェルスパ大分と戦う。午後1時開始予定。

吉沢2発「悔しさを晴らせた」

 鮮やかな抜け出しからのゴールだった。2得点でいわきに3試合ぶりの勝利を呼び込んだFW吉沢柊は「意識していたプレーができた」と満足げに語った。

 2節前のMIOびわこ滋賀戦で見つかった課題を修正した。0―0で迎えた滋賀戦の後半ロスタイム。吉沢はラストプレーの決定機でゴールを決められず、試合後、チームに「次は決めます」と涙目で誓った。「もう少し早くパスを予測できていれば」。シュートへの準備不足を悔やんだ。

 この日は後半18分から途中出場すると、足が止まり出した相手DFの裏に出るタイミングを狙った。後半21分、マークに付いた相手DFが自分への視線を外したことを確認。フリーで抜け出し、右足でゴールネットを揺らした。2点目も同じように抜け出すと、今度は冷静にGKをかわして決めた。自らパスを呼び込んで決めた2点に「滋賀戦の悔しさを少しは晴らせたかな」と喜んだ。

 いわきは首位を堅持したが、次節は前回覇者のヴェルスパ大分とアウェーで戦う。大分との勝ち点差は5だが、大分は1試合消化が少なく、負ければ今後の首位陥落もあり得る大事な試合だ。田村監督は「次に向けたレギュラー争いがまた始まる。一人一人がどれだけ自分に向き合い成長できるかが大事だ」と切り替えた。

「チーム最強」米沢ヘッド

 DF米沢哲哉が後半ロスタイムにFKを頭で合わせ、ダメ押しの3点目を決めた。リーグ戦7試合ぶりの先発出場となった米沢は「最近は控えが続いたので、何とか結果を出したかった」と喜んだ。

 ヘディングの強さはチーム1。「チームで一番頭に当てられる」と田村雄三監督からの評価も高く、先月の東京武蔵野ユナイテッド戦で、控えFW陣を差し置いてFWとして途中出場したほどだ。その武器を守備でも発揮し、ロングボールを次々とはね返した。米沢は「全員で集中して守ることができた」と力強かった。